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デジャビュとジャメビュ
2021年1月14日
日ごろよく使う言葉の対語でありながら、あまり使われないものがある。たとえば「彼岸」の対語の「此岸(しがん)」。
さんずの川の向こうで仏様の世界である彼岸に対して、川のこちら側、要するに人間の世界だ。
夕暮れ時を指す「たそがれ時」の対語で、明け方を意味する「かわたれ時」もそう。
どちらも人の顔の見分けがつきにくい時間でたそがれが「誰そ彼」を語源にするの対し、かわたれは「彼は誰」の意味。
しかし、たそがれ時に比べ、かわたれ時の知名度は低い。
外来語にもある。フランス語で既視感を意味する「デジャビュ」。
デジャ(すでに)+ビュ(見た)だ。その対語はジャメ(一度もない)+ビュ(見た)で「ジャメビュ」。
初めてなのに前に見た気がするデジャビュに対し、見慣れたものが初めて見たように感じられること。
https://www.the-miyanichi.co.jp/kuroshio/_50477.html